2月27日訪問。 二日前に訪ねたばかりのお店に早くも2回目の訪問。 というのも、入店寸前でお目当てにしていた限定メニューが売り切れになってしまった無念を晴らすためです。 限定の提供期間は、今月一杯=あと3日。 ラヲタの駆けこみ需要が危惧されます。 よって、普段は滅多にやらないシャッター待ちを決行することにしました。 今回は絶対に食べ逃すことはできないので、開店一時間前の10時半にお店に到着しました。 うわっ! もう一人待ってますよ。 待ち椅子に腰掛け、雑誌を読みながら開店をひたすら待ちます。 風の寒い日なので、日陰で待つのは苦行です。 開店30分前には10人近くまで列は増えます。 アブね〜っ! 限定メニューは10食ということですから、早く来てよかったです。 足下からしみこんでくる寒さに耐えながら、じりじりと開店を待ちます。 定刻に開店。 足早に店内へ。 わたしの前の方も、後ろの方も限定の食券を購入しています。 こりゃあ、あっという間に売り切れそうですね。 で、執念でゲットしたオーダーは『鶏白湯つけ麺セット』を醤油味で。 鶏白湯黎明期に名を馳せた「麺匠 むさし坊」出身の店主さんが作るんですから、きっとうまいでしょう。 しかし、このメニューは作るのに時間がかかります。 一度ゆでた麺を小鍋に移してなにかやっています。 結局完成に15分ほどかかりました。 やって来たのは、麺のどんぶり、つけ汁のどんぶり、そしてすだちと2種類の塩がのった小皿です。 つけ汁は醤油色、麺は白濁したスープに浸かっています。 小鍋でやっていたのは、麺をスープで煮こんでいたのですね。 食べる前にいろいろと食べ方のレクチャーを受け、ようやく実食です。 まずはつけ汁の味見から。 軽くすすってみます。 先日食べたしょうゆラーメンと同じスープですね。 鶏ベースのじんわりと優しい味わいです。 しょうゆの塩角の丸められた柔らかで、さっぱりとした味わい。 ごま油の香ばしさがいいアクセントになっています。 軽く酢による酸味も効いていますが、ほのかなものなので、酢による調味添加が好きではないわたしにも問題ありません。 さわやかなスープにはよくマッチしています。 次に麺の浸かったスープを。 ドロリとした超濃厚な鶏白湯スープです。 まるでポタージュ。 味つけはされていませんが、鶏のうまみがギュッと凝縮されています。 濃厚なのに臭みはまったくなく、すばらしいコク深さです。 鶏白湯の醍醐味が堪能できます。 麺は太目の自家製ストレート麺。 一本そのまま食べてみます。 スープで煮こんであるため表面は柔らかめですが、芯にはしっかりとしたモッチリ感があります。 小麦の風味感も上々です。 文句なしにうまい麺ですね。 さて、では、本格的に食べるわけですが、食べ方は自由自在。 鶏白湯スープに浸かった麺を添えられた塩をかけてそのまま食べたり、つけ汁につけて本来のつけ麺として食べたりできます。 そのまま食べれば濃厚な鶏白湯スープそのものの味わいが、つけ汁に浸して食べればこってりスープを纏った麺にさっぱりとしたしょうゆ風味が絡んで、あっさりさわやかな味わいが楽しめます。 どちらの食べ方でも、味わいはいたって上品です。 この趣向は楽しいですね。 鶏白湯スープも、つけ汁も、麺とよく絡んで、麺とスープの絶妙な一体感を生み出します。 すだちを加えると、柑橘系の酸味が効いて食を進ませます。 これはこれは、抜群に美味し! 濃厚さと、あっさりさが同時に楽しめるなんて、かつて経験したことがありません。 具材は麺の側に鶏肉と長ねぎ、つけ汁の側には細切れのチャーシュー、たけのこ、水菜、刻みねぎが入っていて、具沢山です。 さっぱりした鶏肉、うまみののったチャーシューと、どちらも上質な味わいです。 2種類の肉が楽しめるなんて、贅沢ですね。 たけのこのコリコリした食感はいいはし休めになります。 水菜の清涼感、ねぎの薬味感もいいアクセントでした。 麺を食べ終えたら残った鶏白湯スープを厨房に渡し、卵を入れて再加熱してもらいます。 できあがった卵スープに、ライスが添えられて戻ってきます。 このライスをスープに投入し、雑炊風にしていただきます。 鶏白湯スープと卵の相性が最高です。 つけ汁を少しずつ混ぜて味を調えて食べると、これまた美味し! スープを余すところなく味わいつくして完食です。 食べるまでの苦労はありましたが、食前の期待をはるかに上回る大満足の一杯でした。 無化調なのにうまみがぎっしりです。 しつこさの皆無な食後感もいいですね。 後で知りましたが、この日は5食分しか用意されていなかったということで、本当に食べられてよかったです。 単純なつけ麺でなく、煮こみ麺をつけ汁でいただくという発想がすばらしいと思います。 隅々まで趣向が凝らされていながら頭でっかちになることなく、すべての要素ががうまさのみへと昇華しています。 すごいオリジナリティと完成度ですね。 難点は、作るのにも食べるのにも時間がかかるということで、行列店としてはたくさん提供できないのは止むなしというところでしょうか。 残念ながら、今日と明日でこのメニューは終わってしまいます。 来冬またやるそうなので、さらなる味の向上に期待しております。